インプラント治療後のケア
インプラント自体は虫歯などの病気にはかかりませんが、治療後のケアを怠ると、インプラントを支えている歯肉や顎骨は歯周病にかかってしまう可能性があります。
インプラントの周囲の組織が歯周病にかかってしまうと、最悪の場合、インプラントがぐらついたり脱落してしまったりすることがあります。
インプラントを長く使うためには、治療後にしっかりとお口とインプラントのメンテナンスを行なうことが大切です。
なお、メンテナンスには、歯科医院で定期的に行なう「プロケア」と患者様ご自身で毎日行なう「セルフケア」があります。
プロケア(医院での検診)ケア・定期
インプラントの治療後は、年に2回ほど当院での下記のようなケアを受けていただくことをおすすめしております。
クリーニング
歯垢や歯石が溜まってしまうと、歯周病の原因になってしまうため、当院にて患者様ご自身のケアでは落としきれない汚れを専用の器具を使って徹底的に除去していきます。
また、インプラントの周りの歯肉に腫れなどの異常がないか確認し、問題がある場合には人工歯を外してクリーニングを行ないます。
咬合調整
噛み合わせに問題があると、インプラントに被せている人工歯にトラブルを生じる場合があります。人工歯に破折や摩耗などの異常がなかをチェックし、必要があれば調整を行ないます。
レントゲン・口腔内写真の撮影
レントゲン撮影をして、インプラントを支える顎の骨の状態と、天然歯の虫歯や歯周病の有無をチェックします。
また、口腔内写真も撮り、以前の状態を変化や異常がないかを確認します。
セルフケア(自身によるケア)
患者様ご自身による毎日の歯磨きを適切に行ない、歯周病などのお口の病気を予防します。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用することで、口内の衛生状態をより保つことができます。
適切な歯磨きの方法については、歯科衛生士がしっかりと指導させていただきます。
インプラントの寿命
インプラントの寿命はメンテナンス次第といえます。あるインプラントメーカーの調査結果によると、適切にメンテナンスを行なっていれば、インプラントが20年もつ可能性は90~95%だという結果がでています。
歯を失った場合の他の治療方法であるブリッジ治療の10年後の生存率が60%であることと比較すると、インプラントは非常に長持ちする治療方法だと言えるでしょう。